2026年2月、ミラノ・コルティナ冬季五輪。モーグルやジャンプで選手たちが操る板を見て、SNSがざわついています。「あの板、カーボン製で羽みたいに軽いらしい」「道具の力だけで、あんなに回れるの?」
雪山を滑り続けて30年。最新の「魔法の板」を見て、私はかつての「重くて曲がらない相棒」を思い出して苦笑してしまいました。
【現地速報:堀島行真の快挙】
男子モーグルで堀島行真選手が銅メダルを獲得。超高難度「1440」への挑戦と、判定を巡る議論は世界中で話題となりました。
(出典:読売新聞:モーグル堀島行真、意地の「銅」…五輪王者の「1440」に挑み続けた4年間の結末)
30年前、板は「鉄板」だった
今の板は、AIが設計した高反発カーボン。でも、30年前の板は、重いメタル(アルミ合金)をサンドイッチした、まるで「鉄の棒」でした。
- ズッシリと肩に食い込む重さ
- 氷のように硬いフレックス
- 全身で踏み込まないと、1ミリも曲がらない頑固さ
夜の民宿で、ヤスリを手にエッジを研ぎながら、「明日はこの板をねじ伏せてやる」と気合を入れていたあの頃。道具に助けてもらうどころか、板と「格闘」するのが当たり前だったんです。
【あわせて読みたい:道具と格闘した歴史】
スノーボードもまた、板と格闘し、スタイルを確立してきた先人たちの歴史があります。
(参照:DMKsnowboard:歴史を動かした10人のライダー | スノーボードが『板と格闘した時代』のルーツを探る)
【比較】30年で変わった「板」と「滑り」
| 項目 | 30年前(格闘の時代) | 2026年(魔法の時代) |
| 素材 | 重いメタル・ウッド | 超軽量カーボン |
| 操作 | 全身の筋力が必要 | わずかな荷重で動く |
| 回転 | 必死で板を回す | 板の反発で飛ぶ |
| 感覚 | 道具との「格闘」 | 雪面との「対話」 |
道具は変わっても「足裏」は嘘をつかない
今の板を使えば、確かに昔より高く飛べるし、速く回れます。でも、五輪選手たちが共通して持っているのは、道具の性能ではなく、「足裏で雪を感じる力」です。
30年前、あの重い板で「雪の凸凹」を必死に探っていた感覚。太ももがパンパンになりながら、雪を掴む感触だけを頼りに滑った記憶。
道具が魔法に変わっても、最後に勝敗を決めるのは、30年前から変わらない「泥臭い足裏のセンサー」なんです。
【最新技術と職人の技】
堀島選手らの足元を支えるのは、実は日本の職人技。2大会連続のメダル独占という快挙を成し遂げました。
(参照:読売新聞オンライン:男女モーグル、日本製スキー板がまた「快挙」…2大会連続メダル独占)
また、進化した道具ゆえに「AI採点」の導入が叫ばれるなど、競技の在り方も変化しています。
まとめ:次に雪山へ向かうあなたへ
最新の板を買えば、昨日より上手く滑れるかもしれません。でも、もし壁にぶつかったら、一度だけ「自分の体」に聞いてみてください。
道具がどれだけ進歩しても、雪の上に描くシュプールの主役は、あなた自身です。30年前の「鉄の板」が教えてくれたこと。それは、「道具を愛し、雪を敬う」という熱い心でした。
(合わせて読みたい:【ミラノ五輪】「板が勝手に飛ぶ?」2026年の魔法と、僕らがメタルに捧げた30年)


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